ノーベル平和賞の人の夢を聞いてきた
2005年 02月 19日
「小さい頃には実現し得なかった数々の夢物語が、現代ではたやすく手に入るのは少し切ないですね。」
この間ワンピースを読んでたらそういったことについて、尾田栄一郎が
なんてゆっていた。
うまいこというな、と思った。
ところで、ワンガリ・マータイさんという女性をご存知ですか。
現在までに3000万本の木を一般市民の女性たちと共に植えた「グリーンベルト運動」という環境と平和への功績が評価され、
昨年、アフリカ人女性として初めてノーベル平和賞を受賞した64歳のパワフルおばあちゃんです。
本日、毎日新聞の主催で「マータイさんと環境と平和について語ろう」というシンポジウムがあり、なんとなく興味が沸いたので行ってきた。
内容は、マータイさんが行ってきた今までの活動についての体験を語り、また現在の世界の環境や情勢をマータイさんのご意見を伺いながらのディスカッション。明るくパワフルな彼女の個性なのか、実に楽しい3時間を過ごすことができた。
彼女がグリーンベルト運動を始めたのは、ささいなひらめきで、ケニアの一般市民の女性たちの苦しさをどうやったら解決できるだろうか、と考えたときに「木を植えればいいかも」くらいの考えだったという。
だが、大規模な植林活動となると、専門知識も必要だ。しかし、読み書きもできないケニアの女性たちに、植林専門家の声は届かない。
マータイさんは、自分の知っている植物の育て方でいいからやってみよう、自分を信じて、そういって彼女たちと共に木を植えはじめていった。
5年から10年で、木は立派に育つという。木が育てば、乾いた土地に木陰は生まれるし、木を切ってお金に変えることもできる。
ひたすら植えた木々は、長い並木道となって緑色の帯ができ、「グリーンベルト運動」と呼ばれるようになった。
今でもさまざまな植林活動のプログラムは続く。
彼女たちの豊かさへの夢も続いていく。
また、世界の紛争の原因は環境問題にあるとマータイさんはいう。
例をあげると、フィンランド社のノキアが、携帯の部品であるタンタル鉱石をコンゴから輸入していた。そのタンタル鉱石を資金源としようとする武装勢力たちが闘いはじめ、コンゴ内紛が始まった。これを受けて、ノキアはコンゴから撤退する。
1kgの金貨を取るために、1360トンもの資源が破壊されてる。
先進国の出資で、発展国にダムを作る。しかし、市民は水道料を払うことができない。ダムや水道局は当然機能することができない。
マータイさんは言う。
世界中の環境を、一部の先進国が食いつぶしていると。
そこにおきている紛争の理由は、消費者には届かない。
確かにそうかも。私の部屋には一時期はまってたダルマがごろごろ転がってるし、ネコのおきもの、ろうそく、牛のおきもの、あとマンガとか本とかいろいろが散らかってる。
それぞれが何かの資源によって作られたものであろう。
たとえ100円で買えるものでもそうだ。
だけど、私たちの国は、昔からの夢の数々をかなえてきたから今がある。
水をたやすく手に入れることを、衣食住の豊かさを、遠くに行く感動を、通じ合う喜びを手に入れたくて、その夢を人々がかなえてきたのだ。
その背景には環境破壊や、紛争や、いろんなことがあるとしても、便利さへの輝く夢を追求し続けてきて、それが今叶っている。
私たちが今まで思い描いていた夢は便利さという前進だった。
だけど、資源を有効的に活用する術はあったとしても、資源はいつか尽きる。
便利になった今の世の中からスタートした私たちが願うのが「平和」という夢ならば、極論を言えば、不便さという後退する夢を追及しなければならなくなっているんじゃないだろうか。
そうやって時代は回っていけばいいのだろうけど。
地球は尊い。マータイさんも尊い。
涙でそうになった。
ということで、こういうお話を聞き、夢見がちな私は「何かしなくては!」なんてすぐに思うわけで、
わたしが今できることは自転車通勤くらいなのでセコセコ自転車にのっているわけだけれども、なにせ雨がひどくてびしょびしょで、環境問題ってたいへんだなぁ、としみじみ思った次第であります。
毎日新聞の環境問題への取り組みについてのエントリ
毎日新聞は木について考える
この間ワンピースを読んでたらそういったことについて、尾田栄一郎が
それが叶えたい夢であったから、誰かが夢を叶えたんでしょう。
素晴らしいことだと思います
なんてゆっていた。
うまいこというな、と思った。
ところで、ワンガリ・マータイさんという女性をご存知ですか。
現在までに3000万本の木を一般市民の女性たちと共に植えた「グリーンベルト運動」という環境と平和への功績が評価され、
昨年、アフリカ人女性として初めてノーベル平和賞を受賞した64歳のパワフルおばあちゃんです。
マータイさん隠し撮り
本日、毎日新聞の主催で「マータイさんと環境と平和について語ろう」というシンポジウムがあり、なんとなく興味が沸いたので行ってきた。
内容は、マータイさんが行ってきた今までの活動についての体験を語り、また現在の世界の環境や情勢をマータイさんのご意見を伺いながらのディスカッション。明るくパワフルな彼女の個性なのか、実に楽しい3時間を過ごすことができた。
彼女がグリーンベルト運動を始めたのは、ささいなひらめきで、ケニアの一般市民の女性たちの苦しさをどうやったら解決できるだろうか、と考えたときに「木を植えればいいかも」くらいの考えだったという。
だが、大規模な植林活動となると、専門知識も必要だ。しかし、読み書きもできないケニアの女性たちに、植林専門家の声は届かない。
マータイさんは、自分の知っている植物の育て方でいいからやってみよう、自分を信じて、そういって彼女たちと共に木を植えはじめていった。
5年から10年で、木は立派に育つという。木が育てば、乾いた土地に木陰は生まれるし、木を切ってお金に変えることもできる。
ひたすら植えた木々は、長い並木道となって緑色の帯ができ、「グリーンベルト運動」と呼ばれるようになった。
今でもさまざまな植林活動のプログラムは続く。
彼女たちの豊かさへの夢も続いていく。
また、世界の紛争の原因は環境問題にあるとマータイさんはいう。
例をあげると、フィンランド社のノキアが、携帯の部品であるタンタル鉱石をコンゴから輸入していた。そのタンタル鉱石を資金源としようとする武装勢力たちが闘いはじめ、コンゴ内紛が始まった。これを受けて、ノキアはコンゴから撤退する。
1kgの金貨を取るために、1360トンもの資源が破壊されてる。
先進国の出資で、発展国にダムを作る。しかし、市民は水道料を払うことができない。ダムや水道局は当然機能することができない。
マータイさんは言う。
世界中の環境を、一部の先進国が食いつぶしていると。
そこにおきている紛争の理由は、消費者には届かない。
確かにそうかも。私の部屋には一時期はまってたダルマがごろごろ転がってるし、ネコのおきもの、ろうそく、牛のおきもの、あとマンガとか本とかいろいろが散らかってる。
それぞれが何かの資源によって作られたものであろう。
たとえ100円で買えるものでもそうだ。
だけど、私たちの国は、昔からの夢の数々をかなえてきたから今がある。
水をたやすく手に入れることを、衣食住の豊かさを、遠くに行く感動を、通じ合う喜びを手に入れたくて、その夢を人々がかなえてきたのだ。
その背景には環境破壊や、紛争や、いろんなことがあるとしても、便利さへの輝く夢を追求し続けてきて、それが今叶っている。
私たちが今まで思い描いていた夢は便利さという前進だった。
だけど、資源を有効的に活用する術はあったとしても、資源はいつか尽きる。
便利になった今の世の中からスタートした私たちが願うのが「平和」という夢ならば、極論を言えば、不便さという後退する夢を追及しなければならなくなっているんじゃないだろうか。
そうやって時代は回っていけばいいのだろうけど。
地球は尊い。マータイさんも尊い。
涙でそうになった。
ということで、こういうお話を聞き、夢見がちな私は「何かしなくては!」なんてすぐに思うわけで、
わたしが今できることは自転車通勤くらいなのでセコセコ自転車にのっているわけだけれども、なにせ雨がひどくてびしょびしょで、環境問題ってたいへんだなぁ、としみじみ思った次第であります。
毎日新聞の環境問題への取り組みについてのエントリ
毎日新聞は木について考える
by gy55us
| 2005-02-19 22:57